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日 付 | 更新履歴・お知らせ・独り言・ぶつぶつ…のようなもの |
25/01/13 |
●インドの大魔王「お笑い神話1月号:霧が覆い隠すシッキム王国の“神秘”(3)」をアップしました。 ●昨年末に刊行された、梅崎春生『十一郎会事件』(中公文庫)を読んだ。副題が「梅崎春生ミステリ短篇集」とある。45年ほど前、学生だった頃、私は「梅崎春生」のわりと熱心な読者であった。だから「ミステリ」作品なんてあったのかなと不思議に思った次第。実際いくつかの作品はこれまでの単行本に収録されていた、ふつうの(ミステリとは銘打たない)短編もの。やっぱりミステリではないよな。巻末に収録されている江戸川乱歩による一文ですこし事情が飲み込めた。「梅崎さんはミステリ文学好きな文壇人の一人」で、読むだけでなく書く方においても、本格派ではないが、「人生のミステリというような」「人間の不気味さというもの」がよく出た、「梅崎さんらしい味がある」ものが多い。こうした珍重すべき味を、サキなどの「奇妙な味」と一脈通じるものとして評価したという経緯があったそうだ。じゃあ「奇妙な味」じゃないものって? 「いつもの味」「クリシェな味」ということであろうか。これではそもそも文学に成り得なさそうである。文学は「奇妙な味」があってこそ成立するものではなかったか。とすれば「奇妙な味」という概念が結局は何も語っていないようなふうにも思えてくる。ともあれ中公文庫の企画者にとっては乱歩のフレーズ「奇妙な味」を一歩進めて「ミステリ」と一括りにして編集したということなんだろう。ところでこの「奇妙な味」は既視感があった。さきほどごそごそと探し出してきた。吉行淳之介編『奇妙な味の小説』(立風書房、1969)だ。やはり吉行による「編集後記」にはこの「奇妙な味」について乱歩由来の造語である旨を紹介して作品選別の方針を説明している。しかしながら本書もたんなる「短編アンソロジー」といえなくもない。「奇妙な味」なんて冠さずともよかったとも思える。ただすこし見えてきたのは、「純文学」という堅苦しい範疇ではなく、著者のストーリーテラーの才気が走ったショートストーリーに着目した分類と理解すればすんなりとくる。ところで本書には梅崎作品は収録されていない。なんとなれ、梅崎は享年50歳で1965年に亡くなっているからだ。蛇足だが、私が所持している『奇妙な味の小説』は1981年2月の刷りのもので、なんと「第11刷」。考えられないほどの刷り数だ。現在であればよくいって初版3000部がせいぜいのところ。1980年前後から始まるショートショート全盛の、時代の空気感がうかがえる。 |
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25/01/05 | ●新年おめでとうございます。本年もご愛顧のほどお願いいたします。 ●「大阪自由大学通信1月号」が届きましたのでアップいたします。 |
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24/12/22 | ●「スポーツ森羅万象」(城島充/サンケイ夕刊)をリンクします。 凹んだ拳 「殺意」の記憶 浪速のロッキーを倒した「噛ませ犬」 |
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24/12/10 | ●インドの大魔王「お笑い神話12月号:霧が覆い隠すシッキム王国の“神秘”(2)」をアップしました。 |
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24/12/05 司馬遼太郎 著 |
●以前、兵庫県赤穂市の坂越港からすぐ近くの、小高い山の上にある大避神社のことを書いた(20.11.25)。「大避(おおさけ)」だから大波からの避難場所になっていたのだろうとしるした。だけど、これが全く違った。不思議な来歴をもつ神社だった。司馬遼太郎「兜率天の巡礼」(『ペルシャの幻術師』所収、文春文庫、2001)は、その来歴をモチーフに語られる短編小説である。それによると、「大避」は「大闢」が誤記されたものという。その大闢(だいびゃく)の意味するところはなんと「ダビデ」であった。旧約に登場するあのダビデである。境内には「いすらい井戸」があり、その「いすらい」は「イスラエル」のこと。ダビデを坂越の地に祀ったのは、異端とされたネストリウス派キリスト教徒(景教)のユダヤ人であった。かれら渡来人たちはのちに「秦氏」と呼ばれるようになる。「秦」は中国で「ローマ(東ローマ帝国)」を意味する「大秦(だいしん・たいしん)」に由来するのだそう。その秦氏が京の都に本拠地として築いたところが「太秦(うずまさ)」。そしてそこにあるのが「大酒神社」。大闢→大避→大酒、というわけ。境内には大避神社と同じように「やすらい井戸」が残る。フランシスコ・ザビエル以前に古代キリスト教が日本に伝来していたということになる。この説を唱えたのは、エリザベス・アンナ・ゴルドンという英国人の宗教研究家。明治末から日本で過ごし、1925年(大正14)京都で亡くなった。 |
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24/11/17 原作・絵 :栗原エミ |
●「スポーツ森羅万象」(城島充/サンケイ夕刊)をリンクします。 ・音のない世界 葛藤と挑戦 デフ卓球金 上田萌さん「健常者とのかけ橋に」 ●『明子(めいこ) 被爆者である母のこと-南方特別留学生との友情-』(原作・絵 栗原エミ、発行 シフトプロジェクト、2024年)という絵本を知った。著者栗原エミの母親である栗原明子は学徒動員で働いていた東洋工業で「8月6日」を迎えた。市内にあった実家のあとを訪ね歩くが跡形もなく「異様な静寂があるばかり」。翌7日から1週間、広島文理科大学のキャンパスで8人の留学生と助け合いながら野宿をして過ごす。留学生のバイオリンの演奏があったり、みんなで歌を歌ったり。「被爆したものどうしの集まりとは思えない心なごむ夜」。明子にとってそこでの経験が「生きていく希望をもらった一生忘れられない宝物」となった……。 明子さんの、この「1週間」のことは、小舎刊『南方特別留学生ラザクの「戦後」』(宇高雄志著)で「文理科大学の星空」(72-76頁)という見出しで紹介されている。明子さんの手記や著者との手紙のやりとりなどから再現したもの。書名にもなっている「ラザク」さんは、マレーからの留学生で、戦後は祖国マレーシアでマハティール首相が打ち出したルックイースト政策のもと日本語教育に尽力し日マの架け橋となった人物だ。明子さんが大学キャンパスで野宿をともにした8人の留学生のなかの一人である。 この絵本のことを教えてくださったのは愛原惇士郎氏。愛原氏は著者宇高氏の恩師にあたり、しかも、マレーシアから日本へ留学する工学系の学生たちにむけて予備的な教育(日本語、数学、物理など)を実施する、マレー工科大学に付属する機関で教鞭も執られていた(愛原氏のマレーシアでの活動は本書168-169頁に紹介されている)。そして、ほんとにほんとに縁とは不思議なものなのだが、愛原氏はわが母(今年卒寿を迎えた)の小学校時代の仲良しグループ(つまり80年をゆうに超える同窓!)のメンバーで、いまも年に数回食事会や小旅行が恒例になっている。つい先日も一泊二日の旅行があり、母がこの絵本を愛原氏から託かってきたという次第なのだ。愛原先生、ありがとうございます。 ところで「明子」というお名前を「めいこ」と読むのはこの絵本で初めて知った。5月生まれゆえに「May」(メイ)と、医師であったご尊父が命名されたとか。編集者としては、きちんと調べて「めいこ」とルビを振るぐらいのことができなきゃいけなかった……。反省してます。 |
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24/11/04 | ●第13回「鶴見良行の世界」『バナナと日本人』(その10)をアップしました。この第13回をもちまして「鶴見良行の世界」編は終了となります。ご愛読ありがとうございました。 ●インドの大魔王「お笑い神話11月号:霧が覆い隠すシッキム王国の“神秘”(1)」をアップしました。 |
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24/10/21 | ●インドの大魔王「お笑い神話(10月号)」をアップしました。 ●「スポーツ森羅万象」(城島充/サンケイ夕刊)をリンクします。 ・「敗北」を糧に 問われる真価 張本智和を強くする新たな覚悟 |
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24/10/09 | ●第12回「鶴見良行の世界」『バナナと日本人』(その9)をアップしました。 |
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24/09/26 | ●「スポーツ森羅万象」(城島充/サンケイ夕刊)をリンクします。 「ミルコが闘い続けた理由『クロアチアは血の中で生まれたんだ』」 |
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24/09/23 タミル語入門 |
●小舎刊『タミル語入門』を私どもの通販サイト(BASE)からご注文された方へ。 このたびの増刷をお待ちいただいていた方が当方の予想をはるかに超えていらっしゃったことに驚いております。まことにありがたく厚く御礼申しあげます。ただ、ひとり出版社故に出荷の態勢が不十分で、受注・発送等のご返信・ご案内が遅れ気味になっておりますこと、ふかくお詫び申しあげます。本日(23日)までにご注文いただいている方へは、今週末28日(土)までにお手元にお届けできるよう進めておりますので、ご理解を賜りたくよろしくお願い申しあげます。なお書店経由でのご注文も可能です。時間はかかりますがご利用いただければ幸いです。またamazonのサイトでの販売も「品切」から「取扱 可」へのステータスの変更を申請しておりますが、対応が遅れ気味でいまだ情報が更新されていないようです。ご迷惑をおかけしております。 |
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24/09/12 | ●第11回「鶴見良行の世界」『バナナと日本人』(その8)をアップしました。 ●インドの大魔王「お笑い神話(9月号)」をアップしました。 |
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24/08/25 | ●小舎刊行の『タミル語入門』についてのお知らせです。近々第4刷の印刷に入る予定です。2019年にほぼ品切れ状態となり、20年春からはコロナ禍に見舞われ、その影響でしょうか、いわゆる「海外モノ」の需要が一気に冷え込みました。そうした状況が続いたこともあり、この4年間、品切れ状態のままになっておりました。コロナ禍もほぼ終息となってきた今年あたりから、ありがたいことに在庫のお問い合せをいただくことが増えてまいりました。ということで、遅ればせではありますが、増刷に入ります。9月下旬あたりに出来上がる予定です。よろしくお願いいたします。 |
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24/08/17 | ●第10回「鶴見良行の世界」『バナナと日本人』(その7)をアップしました。 ●「スポーツ森羅万象」(城島充/サンケイ夕刊)をリンクします。 「ピンポン外交官 五輪に抱いた夢 国旗・国歌、国籍も問わぬ姿に」 |
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24/08/04 | ●インドの大魔王「お笑い神話(8月号)」をアップしました。 |
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24/07/24 | ●「スポーツ森羅万象」(城島充/サンケイ夕刊)をリンクします。 「パラ陸上の歴史を変えた情熱『義足で走る』 願いかなえた義肢装具士」 ●インドの大魔王「お笑い神話(7月号)」をアップしました。 |
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24/07/12 | ●第9回「鶴見良行の世界」『バナナと日本人』(その6)をアップしました。 |
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24/07/03 | ●「大阪自由大学通信7月号」が届きましたのでアップいたします。 |
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24/06/29 | ●大魔王こと大麻豊氏より「ヨガ展」(インド政府主催)の案内がありました。 ・とき:7月3日〜6日 ・ところ:大阪府立中之島図書館 ・参加費は無料です。詳しくは、こちらのPDF(フライヤー)を参照ください。 |
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24/06/23 |
●「スポーツ森羅万象」(城島充/サンケイ夕刊)をリンクします。 「キング牧師と共有した五輪精神 アトランタ五輪聖火ランナー バーバラさんの願い」 |
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24/06/15 ドリームタイム |
●「鶴見良行の世界」『バナナと日本人』大津和子と鶴見良行(5)をアップしました。 ●藤工作所の藤原武志さんより最新刊『ドリームタイム 野外劇団楽市楽座 明日を占う投げ銭の旅』(佐野キリコ・著)をお送りいただいた。楽市楽座という家族劇団(著者キリコ夫妻とその娘・萌さんと、後にその夫の4人)が全国を巡回する「旅芸人の記録」。すべてが手作りの野外劇で観客からの投げ銭だけが頼りの、その無謀とも思える役者魂を貫く。著者のオプティミスチックなバイタリティがあらゆる困難をばったばったとなぎ倒し、すべてが予定された「必然」に収めていく。学校にも通わず、9歳から旅芸人となった娘の萌さんは17歳で伴侶を得、一緒に舞台に立つ。彼女の文章が本書の巻末に収録されている。これがとってもいい。この一文で、キリコさんのテンポのいい、15年にもなんなんとする「珍道中」がぴしゃりと着地したように感じた。お求めは藤工作所の販売窓口へ。 |
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24/06/08 | ●インドの大魔王「お笑い神話(6月号)」をアップしました。 ●大魔王こと大麻豊氏より国際ヨガDAYの案内がありました。来る6月23日(日)、万博公園(太陽の塔横)で開催されます。詳しくはこちらのフライヤーで。また7月3日〜6日には大阪・中之島図書館でヨガ展とワークショップが行われます。ともにインド政府主催で、参加費無料です。 |
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24/06/02 |
●どこで「カフカ」を刷り込まれていたのだろう。特別にカフカの愛読者でもないのに、5月に出た『決定版カフカ短編集』(新潮文庫)を読んだ。無自覚に手にしたものと思っていたのだが、そうでもなかったかもしれない。なんとなれ、今年はカフカ没後100年にあたるらしいのだから。本書巻末に収められた「編者解説」にこのアンソロジーを組んだ頭木(かしらぎ)弘樹氏が「個人的な思い」という見出しでご自身のことをしるした、次のような内容の下りがある。 「20歳で難病になり、13年間の闘病生活」を送っていた、本書の底本となった『決定版カフカ全集』をかたわらに置いて事あるごとに読んでいた。「全巻それぞれ100回以上は読んでいると思う」と。この全集は全12巻、うち半分が日記と書簡らしいが、それらを100回以上!というわけだ。この「100回」もそうだが、20歳から13年間という長い闘病生活をさらりと言ってのける文章に既視感があった。ああ、この人のコラムを最近新聞で読んだぞとふと思いだしたのだった。 「12年目の電話」(日経新聞「交遊抄」2024.3.9)と題したコラムだ。 内容を要約すると──。大学3年の20歳の時から病に伏していたが、13年目に手術をして普通の生活が可能に。入院中耽読していたカフカの翻訳と評論の本を出す。好評であったが出版社が倒産。本は差し押さえに。でも本を出したんだからどこかからまた依頼があるだろうと思っていた。が「10年待っても電話はなかった」。職歴のない無職の人間に社会は冷たかった。クレジットカードも作れなかった。しかし「12年目に電話があった!」「編集者の品川亮さん」という方からで『絶望名人カフカの人生論』という本を二人三脚で出版。それがきっかけとなり以後、「継続的に本を出せるようになった」と。 この記事を読んだ当時、執筆者の頭木氏のお名前もバックグランドも何も知らなかった。ただ、10年20年の不遇を乾いたタッチでしるし、10数年目にしてようやく新たな一歩を踏み出した、そうした雌伏の時期を声高にかこつでもなく、淡々と振り返る時間感覚がとても印象的でスクラップしていた。この記事が私のどこかに「カフカ」を刷り込んでいたようだ。 |
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24/05/23 | ●「スポーツ森羅万象」(城島充/サンケイ夕刊)をリンクします。 「神様に好かれるやつは、悪魔にも」マイク・タイソンの栄光と凋落 |
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24/05/19 | ●文庫・新書でふりかえる「鶴見良行の世界」『バナナと日本人』(4)をアップしました。 |
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24/05/13 | ●ふだんあまり使っていないバックアップ用のパソコンを久しぶりに立ち上げたところ、消失してしまっていたホームページのファイルの断片がディスクに残されていたのを発見! ありがたし。というわけでWhat's NEWの一部(2023年4月-7月)を復元しましたのでお知らせします。 ●おそらく5回目ぐらいになるのだろうか、4月からNHKラジオ「アラビア語講座」を聴いている。「NHKらじる・らじる」のソフトがあるので聞き逃しても1週間はネット経由でいつでも再生できる。便利になった。以前にも書いたが、当番組は2005年4月から9月に放送されたもの。それを繰り返し繰り返し放送している。なんと今回で20周年というわけだ。講師の榮谷温子先生も20年ぶん年をとられたということになる。ともあれ、私的には、学んでは忘れ、忘れては学ぶの、進歩なき無限ループ状態に安住しているので、何周目であろうと鮮度高く番組に接せられている。だから……問題はないのだ。 |
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24/05/02 | ●文庫・新書でふりかえる「鶴見良行の世界」『バナナと日本人』(3)をアップしました。 ●インドの大魔王「お笑い神話(5月号)」をアップしました。 ●大阪自由大学通信(5月号)をアップしました。 |
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24/04/26 | ●「スポーツ森羅万象」(城島充/サンケイ夕刊)をリンクします。 「輝きの隣にいたからこそ 卓球界を陰で支えた男の矜持」 |
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24/04/12 | ●第5回 文庫・新書でふりかえる「鶴見良行の世界」『バナナと日本人』(2)をアップいたしました。 |
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24/04/06 書いてはいけない 日航123便 墜落の新事実 |
●日経新聞夕刊「文化欄」(2024.4.4)に、森永卓郎『書いてはいけない』(三五館シンシャ、2024)の書評が掲載されていた。財務省の主導する「緊縮財政(財政均衡主義)・増税路線」を徹底して批判してきた森永氏の著作群は、ある種の忖度が働いているのか、大手メディアで取り上げられることはこれまでほとんどなかった。それが、財務省・経団連の広報紙(?)ともいえる日経新聞に登場したものだからちょっと驚いている。前著『ザイム真理教』(三五館シンシャ、2023)は、タイトルが語るように、財務省の言説に毒された多くの国民が巨大カルト化してしまった状況に警鐘を鳴らし、財務省が声高に唱える財政破綻論の「ウソ」を暴いていく内容である。しかしこのたびの『書いてはいけない』はそれ以上に、財務省云々の範疇をはるかに飛び越えて、国家レベル的に「不都合な真実」を衆人環視のもとへと引きずり出す。とくに1985年の日本航空123便墜落事故と、日本経済との関係に言及している下りは衝撃的だ。日航機123便の事故原因を追及している青山透子氏の一連の著作もほとんどの大手メディアは黙殺しているが、その青山氏の主張するところの、「ほんとうの事故原因」の隠蔽(『日航123便 墜落の新事実』河出文庫、2020)が、森永氏の見立てでは、その後の日本経済凋落の禍根となっていった。日米構造会議という対米全面服従を一方的に呑まされる、会議とは名ばかりの「場」が設けられ、さらには「年次改革要望書」という、「要望」とは名ばかりの、米国政府から日本政府へ「命令書」が突きつけられ、米国に都合のいい構造改革を押しつけられる。日本政府の米国政府への隷属化路線が決定的に固定化されていく。日経としては、大いに忖度して、触らぬ神に祟りなしときめこんでしかるべき内容のものだ。評者(経営学者・入山章栄氏)の“力量”によるものか、あるいはメディアの風向きがすこし変わってきているのだろうか……。 |
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24/04/02 | ●インドの大魔王「お笑い神話(4月号)」をアップしました。 ●トラベルミトラの大麻豊氏より「インド舞踊」のご案内です。鳥取でのイベントです。 「インド舞踊へのいざない」(フライヤー) インド北東部マニプル州より来日! マニプリ古典舞踊団と 日本で活躍する南インド古典舞踊団によるインド舞踊の祭典 ・日時:4月16日(火)18:30開演(18:00開場・20:30頃 終演予定・休憩あり) ・会場:鳥取県立生涯学習センター(県民ふれあい会館) ・主催:在大阪・神戸インド総領事館 ・共催:鳥取県 ・入場無料です。 ・申し込み方法:下記URLから。 https://apply.e-tumo.jp/pref-tottori-u/offer/offerList_detail?tempSeq=11309 |
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24/03/27 『人間失格・桜桃』 |
●アラビア語のレッスンで太宰治の「人間失格」を読んでいくことになった。シリアの文学者で詩人、東大の非常勤講師をされているムハンマド・オダイマという方によるアラビア語への翻訳版。とりあえず事前準備に日本語で目を通しておこうと、原著(『人間失格・桜桃』角川文庫・1950)を本箱から探し出してきてほぼ半世紀ぶりに読んだ。どんな内容だったのか忘却の彼方のことである。しかし、導入部分の数ページでなんとも嫌な気分に襲われ、さらに読み進んでいくにつれ不快感はいや増しに。投げ出したくなる気分を押さえ込みながらの苦行であった。若かりし頃どういうふうな思いでこれを読んでいたのだろう。「ブンガクだ!」と感じ入っていたのだろうか。還暦を過ぎた、老境の身にはただただ鬱陶しい物語であったとしか言いようがない。「恥の多い生涯を送って来ました」なんて、そんな独白をえんえんと聞かされたところで「みんなそうなんよ!」と呟きたい。深夜、ふと目が覚めて、脈絡もなしに昼間のあれやこれやを思い出し、その恥ずかしきわが言動に、貧相なわが振る舞いに、思わずギャーッ!と奇声をあげることしばしば。あちらこちらの寝間は奇声であふれかえっているはずだ(たぶん)。「唐詩選」にある「人生別離足ル(人生には別れがいっぱい)」に倣えば、「人生慚愧足ル」だ。井伏鱒二の「サヨナラダケガ人生ダ」に倣えば、「赤ッパジダケガ人生ダ」なのだ。アラビア語版の書名はベタで直訳すると「…そして、もはや彼は男ではない」であった。ただこれは英語版タイトルの「No Longer Human」からの重訳っぽい感じ。Humanではなく「男(ラジュル)」と表現されるあたりがアラビア語圏ならでは語法か。ともあれ、これを教材にレッスンは始まったのだが、「男じゃない」だの、「人間じゃない」だのと、数々の「失格」の烙印にわが身は打ちひしがれて、先生も私もともにテンションがいまいち上がらずじまい。次回からはテキストが変わることになった。よかった。 |
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24/03/16 | ●「スポーツ森羅万象」(城島充/サンケイ夕刊)第8回をリンクします。 「アリとは違う伝説になる」“悪魔王子”ナジーム・ハメドが抱いた夢 |
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24/03/08 | ●第4回 文庫・新書でふりかえる「鶴見良行の世界」『バナナと日本人』をアップいたしました。 |
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24/03/02 | ●大阪自由大学通信(3月号)をアップしました。 ●インドの大魔王「お笑い神話(3月号)」をアップしました。 ●「スポーツ森羅万象」(城島充/サンケイ夕刊)第7回をリンクします。 「葛西紀明が飛び続ける理由 故郷の原風景と亡き母のメッセージ」 |
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24/02/19 | ●第3回『文庫・新書でふりかえる「鶴見良行の世界」』をアップいたしました。 |
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24/02/07 | ●インドの大魔王「お笑い神話(2月号)」をアップしました。 ●ちょいヨミ ななめヨミ 本のはなし『ガザとは何か』をアップしました。 |
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24/02/03 | ●大阪自由大学通信(2月号)をアップしました。 ●城島充氏による「サンケイ」(夕刊)紙上での「スポーツ森羅万象」好評連載中です。 これまでの記事を下記にリンクして一覧にしますのでどうぞご一読を。 第1回:「大阪五輪」恩人が描いた夢 万博会場は「海上五輪」の舞台だった 第2回:知らなかった 水谷隼16歳の覚悟 「僕はすべてを捨ててドイツに来た」 第3回:120%、沖縄のために戦った」ヒーローの実像にふれて生まれた葛藤 具志堅用高 第4回:「武蔵野のローレライ」上原久枝さん「世界のオギムラ」支えた献身 第5回:朝青龍「私が日本人だったら…」横綱の品格とは「反逆児」の葛藤 第6回:岡山のジム初の世界王者誕生 ローカルジムで紡がれた拳の絆 |
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24/01/23 | ●第2回『文庫・新書でふりかえる「鶴見良行の世界」』をアップいたしました。 |
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24/01/09 | ●インドの大魔王「お笑い神話(1月号)」をアップしました。 ●大阪自由大学通信(1月号)をアップしました。 ●ちょいヨミ ななめヨミ 本のはなし『ヴェネチィアの宿』をアップしました。 |
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24/01/04 | ●本年もご愛顧のほどお願い申しあげます。能登大震災、日航機炎上と大きな惨事に見舞われ、たいへんな幕開けとなりました。被災された方々にお見舞い申しあげます。 ●『文庫・新書でふりかえる「鶴見良行の世界」』(庄野護著)の連載が始まります。 |
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