●ななまる通信(巻2):No.4平七丸
 ●忘れっぽい私の、かろうじて記憶に残る2005年面白かった本:Best5●
     
(1)含羞のエンドマーク(前田陽一・あすなろ社)
 大阪編集教室の取材実習で訪れた龍野の伏見屋書店で入手した。著者は数々の喜劇作品で知られる当地出身の映画監督(1998年没)。同郷の仲間たちでつくる同人誌『酩酊船』からのアンソロジー。故郷へのやさしいまなざしが心地よい。
(2)歩きながら考える(鶴見良行・太田出版)
 
対談集。ほとんどどこかで読んだものが収録されていたが、久しぶりの鶴見本は私にとって原点回帰の1冊だった。
(3)街場のアメリカ論(内田樹・NTT出版)(4)知に働けば蔵が建つ(内田樹・文藝春秋)
 『寝ながら学べる構造主義』(2002年)以来、全書籍ずうーっとおつきあいしている著者です。それにしても2カ月に1冊は新刊が出ているんじゃないかしら。ちょっと出しすぎだけれど、はずれなし。完全にアディクトしています。
(5)噂の女(神林広恵・幻冬舎)
 著者は一昨年に休刊となった『噂の真相』編集部デスク。休刊前後から多くの「追悼本」が出版されたが、この本がいちばん面白かった。おっかなびっくりの新米編集者が15年後には検察と丁々発止の猛者ぶりへ。彼女の軌跡から見る『噂真』の歴史。
ななまる通信(巻2):No.3
トップページ 刊行物のご案内 リンクと検索 ご意見