【第10回】
スリランカを撮る(写真家・廣津秋義)

スリランカ点描
▲ モデルの撮影に立ち会った。自然な顔で笑って下さい。こういわれて笑えるかどうか。素人は緊張のあまり顔がひきつってしまうであろう。ましてやウェディングドレスを着て、ニッコリできるだろうか。カメラマンは納得いくまで何十カットも撮る。モデルは撮られること自体に慣れっこになっているが、そこはやはり、プロである。所作は自然で美しい。そのうえ、へたな気負いが丸きりない。だてにモデル稼業をやっているのではないのだ。(撮影2018年1月11日)
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廣津秋義(ひろつあきよし)
写真家。1952年熊本県生まれ。同志社大学文学部卒業。大村次郷に師事。著書に『アジア民俗写真叢書8カルカッタ』(平河出版社・1992年)、『うたごえがきこえる街、カルカッタ』(草土文化・1997年)、『スリランカ古都の群像』(南船北馬舎・2010年)など。スリランカ、キャンディ在住。

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