異境へのまなざし
著者:吉永邦治
判型:小B6判
頁数:168頁
ISBN978-4-931246-40-9 C0095
定価:本体1500円 + 消費税

【内容】
画家・吉永邦治の「創造の情熱」を育んできた原風景を辿る
(「はじめに」より)この本をつくるにあたって、時を超えて、まず行脚してきたそれぞれの「道」を柱にしてまとめていこうと考えた。寒さと暑さしかない砂漠は「オアシスの道」として。 大草原をふきぬけてくるゲル(パオ)の暮らしの匂いは 「草洋の道」だ。人間の不安をすべて癒やしてくれるひそやかな高山の花が咲いているのは「高原の道」。南海の彼方から渡ってくるアプサラスの香は「海洋の道」に。人々に安らぎ、恵み、希望をもたらそうとした飛天が翔舞するのは「シルクの道」とした。私の「創造する情熱」を今も育みつづけてくれる根源は、これまで行脚してきたそれぞれの「道」で悠久を生きる民から与えられた「魂」であったろう──。
 
*作品(モノクロ)多数掲載!
【著者紹介】
吉永邦治(よしなが・くにはる)
1944年鹿児島県生まれ。画家。著書に『飛天』(源流社、1983)、『白と赤の十字路』(京都書院、1984)、『仏教東漸の道』(高野山霊宝館、1984)、『東洋の造形』(理工学社、1993)、吉永邦治素描作品集(全3巻、京都書院)第1巻『大阪素描作品集』(1987)、第2巻『シルクロード素描作品集』(1991)、第3巻『インド素描作品集』(1995)、『飛天の道』(小学館、2000)、『風貌釈迦十大弟子』(向陽書房、2007)、ほか。

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【目次】

   はじめに
Ⅰ 異境への旅の始まり
   西から東、北から南へ
   一期一縁
Ⅱ みつめられる─牛車の道
   鎮守の森
   サールナート
Ⅲ 身もこころも─高原の道
   聖地巡礼
   五体投地
   さなぎから蝶へ
   立体曼荼羅
Ⅳ 南海の彼方から─海洋の道
   微笑
   八曜日
Ⅴ 千夜一夜─ユーラシアの道
   天使と天女のかけはし
   風紋
   パラダイス
   パピルス
Ⅵ 失われた記憶─ミロクの道
   命をもった空間
   バーミヤン大仏・残影
   瑠璃
   有翼白馬
Ⅶ 遙か彼方から─オアシスの道
   キャラバン・サライ
   蚕の眼
   五十六億七千万年
Ⅷ 飛天とともに空へ─シルクの道
   天空へのいざない
   満天の星空に飛天
   風香
   飛天の道を経て四国霊場に
   茫洋とした─草洋の道
   天幕ゲル
   草風
   オールガ
   草原の歌
Ⅸ あちらからこちらへ─ブッダの道
   悠久なるものとの出会い
   慈悲光
Ⅹ 時空を超えて─原風景の道
   アルパカ
Ⅺ 私の創作風景
   用の美を求めて
   密教の聖山高野山での造形思考
   自然と人間との造形思考
   デッサンと現代の造形思考
   千六百万分の一
   未成
Ⅻ 吉永邦治のプロフィールと仕事
   あとがき

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